稲垣大輔の徒然なる毎日

東京在住、某メーカー勤務のサラリーマンが、医薬品や健康食品などの仕事にまつわる話や趣味などについて徒然なるままに書き連ねるブログです\(^o^)/

【こんな表現見たことないですか?】化粧品あるあるのお話

こんにちは、稲垣大輔です。

突然ですが、スキンケアちゃんとしていますか?

某株式会社で販売されている某化粧品に関する案件を取り扱っていたので思わずきいてみました(笑)

ちなみに「某株式会社で販売されている某商品」という表現、何気に2回目なんですけど、個人的にこの言い方好きなので、これからも多用しようと思います(謎の宣言)

 

化粧品の定義とは

化粧品は医薬品医療機器等法でちゃんと定義されている分野です。

堅苦しく書くと「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪を健やかに保つもの」

ものすごくざっくり書くと「人を表面的に美しくするもの」といえるでしょう。

薬みたいに身体の構造や機能を変えるものではないので、人を容器に例えるなら、化粧品は容器のパッケージデザインに該当するといえるかも。

だからこそ、薬事的に「これはダメでしょ」という表現もそれなりに有名なメーカーでも見られることがしばしばあります。

 

「角質層の奥へ浸透」はNG?

インターネットの化粧品サイトでよく「○○化粧水は、角質層の奥へ浸透します」みたいな謳い文句を見たことありませんか?

あれ、完全に薬事的に違反している表現なんです。

法でしっかりと「化粧品の成分が浸透するのは角質層まで」と決められているんです。

ちなみに、「肌へ浸透」や「肌の奥深くへ」も実はNGだったりします。

 

「肌へ浸透」はなぜNG?

結論からいうと、「肌のどこまでなのか」が明記されていないからです。

肌の構造は、人体の外側から「角質層」→「顆粒層」→「有棘層」→「基底層」→「真皮」→「皮下組織」で構成されています(角質層~真皮までを「皮膚」と呼びます)

角質層は人体の表層部分であり、「肌へ浸透」だと「角質層」と捉えることが難しいためです。

メーカーの方はどうしても「もっと奥深くまで浸透すると言いたい!」らしいのですが、完全に違法表現なので懇願された場合は「行政指導が入ってもいいならOKですよ(満面の笑み)」とお断りをしてみたり(笑)

 

薬事はメーカーにとって「最後の砦」な部分でもあるので、そこがしっかりしているメーカーの商品を購入したいなぁと個人的に思ったりしています。

「中身も外見もちゃんとしている」という証ですし。

 

なんだか久々にまじめなことを書いた気がする…(笑)

ではまた明日。