稲垣大輔の徒然なる毎日

東京在住、某メーカー勤務のサラリーマンが、医薬品や健康食品などの仕事にまつわる話や趣味などについて徒然なるままに書き連ねるブログです\(^o^)/

【本当は大丈夫?】ステロイドの話【副作用】

こんにちは、稲垣大輔です。

昨日一昨日の記事に全力を尽くしすぎたせいか、ある意味燃え尽き症候群に…(笑)

友人から「健康情報書いてるブログのほうが活き活きしてる」と言われたので、その方向で突っ走ってみようかなと思います。

何事にも一生懸命取り組みます(意思表明)

 

というわけで、今日はステロイドについて書いてみようかなと思います。

ステロイド」と聞くと、「副作用がすごい」とか「危ないのでは?」といった意見をものすごく耳にします。

ただ、何事にも経緯はあるわけで、ステロイドも実はそういう認識をされるきっかけがあるんです。

 

1.ステロイドの効能・効果

ステロイドは、炎症を抑える効果や、免疫を抑制する作用などがあります。

OTC医薬品では、かゆみ止めの薬点鼻薬に配合されていることが多いです。

 

2.ステロイドには美白効果がある?

これが「ステロイドはこわい薬」と言われるようになった大きな原因です。

ステロイドは抗炎症薬などに使用されますが、人体に与える作用のひとつに「(一時的ではあるものの)血管が収縮して肌が白く見える」というものがあります。

これがどのように広まったかまではわかりませんが、「美白にはステロイドがいい!」という噂が一気に広まりました。

本来、医薬品は「添付文書で定められた用法・用量で適正に使用する」ことが前提なので、逆を言うと、それ以外の用途で使うと健康効果よりも副作用のほうが圧倒的に出やすくなります

当然、ステロイドには美白効果としての使い方は定められていませんから、「これで美白になる」と思った方がどんな使い方をしたかは容易に想像できますよね。

結果的にステロイドの副作用(皮膚が赤くなる,免疫を抑制するため皮膚の感染症にかかりやすくなる,など)が出て健康被害を被る方が続出しました。

それを当時のマスコミが「ステロイドで副作用がたくさん出た」と放送して、そこに至る「経緯」よりも「副作用」のほうが一人歩きしてしまったため、「ステロイドはこわい」という印象が根付いてしまったのです。

 

3.ステロイドの副作用はこわくないの?

どんな医薬品にも必ず副作用は存在します。

そして、その副作用の発生が最小限になるように「添付文書」で使い方が定められているのです。

ステロイドの場合、OTC医薬品においては添付文書を守れば基本的に副作用が起こる可能性はほとんどありません。

「ない」とは言い切れませんが、それはステロイド以外でも同じことです。

現に「かぜ薬」の副作用で亡くなった方もいますし。

何のために添付文書が必ずついているのか、しっかり確認することをおすすめします。

 

4.実は最近も似たようなケースが…

ステロイドのニュースは結構昔の話なのですが、最近でも似たような使われ方をして話題になった医薬品があります。

ヒルドイド」という、「ヘパリン類似物質」を有効成分とした、アトピー性皮膚炎などによる皮膚乾燥の治療に使われる医療用医薬品です。

乾燥肌に効果があるため、「保湿剤」として化粧品のように使うことを紹介する雑誌や芸能人がすごく多いのです。

ただ、医療用医薬品は当然、特定の疾病の症状に対して使われるものですので、化粧品感覚で使うとどうなるかは上述の通りです。

 

噂には必ず経緯が存在しているので、噂に惑わされないように注意するといいと思います。

そもそも、「医薬品を化粧品のように使用すること」は法律で禁止されていますので絶対にやめましょう。

 

あれ、またもやかたい話になった(笑)

ではまた明日。