【第2弾】【情報社会の必須スキル】真偽を見分けるポイント
こんにちは、稲垣大輔です。
昨日のブログ、もともと「健康・美容分野」で眉唾モノが多いので書いただけなのですが、思いのほか好評だったので、もう少し突っ込んで書いてみようかなと思います。
ちょっと専門的になるかもしれませんがお付き合いくださいませ(笑)
1.相関関係・因果関係を見る
いきなりよくわからない内容ですね(笑)
たとえば、「毎日朝食を食べる学生は、食べない学生より成績が良い」という記事があるとします。
というか、実際に某脳トレで話題になりました。
一見正しいように見えるかもしれませんが、これはあくまでも「相関関係」であって、「因果関係」はわからないのです。
詳しく説明すると、
・「毎日朝食を食べる学生」は確かに成績が良いかもしれない
・しかし、「毎日朝食を食べる」ということは、そもそも「毎日朝食が出てくるような家庭環境」にある、すなわち家庭環境が比較的恵まれている(環境的にも経済的にも)ため、成績が良いだけなのではないか?
・実際に同じ環境の中で「毎日朝食を食べる学生」と「食べない学生」を比較したデータがなければ、「毎日朝食を食べる学生は、食べない学生より成績が良い」という結論を言うことはできない
ということです。
このパターン、故意に自分の都合のいい結論を書きたいときに使われますし、そもそも調査している本人の統計学などの知識不足により生じる場合もあったりします。
しっかりと注意して見極めたいですね。
2.バイアスを見る
バイアスとは「偏り」のことです。
たとえば、医者に「かぜで熱が出たときには抗生物質を飲むと熱が下がる」と言われたとします。
言われた人は、とくに疑問を抱かず「抗生物質は熱を下げるものなんだ」と思うでしょう。
なぜなら「医者がそう言った」からです。
ですが、科学的には「抗生物質は特定の微生物に対して効果を発揮するもの」であって、「熱を下げるもの」ではありません。
また、そもそもかぜの熱は2~3日で自然に下がるため、何を根拠に「抗生物質で熱が下がる」のか不明確なのです。
要するに、「医者などの専門家が言うことは正しい」という偏りが発生しているわけですね。
内容が自分の専門外になればなるほど、バイアスが発生しやすくなるので、昨日のブログ(【情報社会の必須スキル】真偽を見分ける3つのポイント - 稲垣大輔の徒然なる毎日)などを参考に、見極める必要があります。
ちなみに、最近のとある本に書いてあった内容として、「色のついた炭水化物は糖尿病になりにくい」というものがありました。
あながち間違ってはいないのですが、これも誤解を生みやすいです。
たとえば、「白米を玄米に変えると糖尿病のリスクが下がる」であれば正しい結論でしょう。
白米メインの生活と玄米メインの生活を比較して糖尿病への罹患リスクを調べれば証明できるので。
しかし、単に「色のついた炭水化物は糖尿病になりにくい」だけだと、「何」と比較したものなのか、比較する条件が不明確なため、一概に言い切ることができないのです。
優位性を述べるには、明確な比較対象や比較条件が必要ということです。
巷の健康・美容情報は、昨日のブログ内容も含めて、ちゃんとした科学的根拠がない状態で「あれは危険」「これはダメ」「あれがいい」と勝手に結論づけているものも非常に多いので、自分自身の見方スキルを上げてから取捨選択するのがいいかなと思います。
自分も大絶賛修行中です。
ではまた明日。